2012年10月3日水曜日

悲しい講演会

今日は本当はミトコンドリアの研究者の招待レクチャーに参加したかったのに、自分には興味もない口腔内細菌のレクチャーに出席せざるを得なかった。orz
インスティチュートに訪れる多くのレクチャラーの接遇の一つということで秘書に直々に指示されての出席と昼食会でしたが、俺は正直言ってミトコンドリアと人の疾患や遺伝の話のほうが100倍聞きたいレクチャーでした。案の定、そのレクチャーに出席した同僚の話では「近年稀に見る興奮した話」だったとのことで、自分の残念さに加速がつきました。はーーーーーーーーーーーーーーーーーーっ。(溜息)
口腔内細菌のオッサンは今までに13ミリオンのグラントをとって来たとの話でしたが、ミトコンドリアの研究者の方は、基礎科学の話としてはてんこ盛りの疑問で面白そうな話満載なのに、政府は役に立ちそうな応用編が無いからということで、なかなか金を出してくれんと呻いていたそうです。
分野ごとの研究に落ちる助成金の額と、研究の質は全く無関係であることは研究している「ナカにいる人間」から見ればあまりにもアタリマエのことなんですが、こういう事って勝てば官軍みたいなところがありまして、お金がプロジェクトを動かせばそれで勝ち、という基準で動く人も沢山居ますから、、、。
同じ事は論文にも言えまして、インパクトファクターという数字の高いどこの論文に出すか、ということが一般的に評価されがちですが、実際にはどこに出そうとどれだけ引用されたかということのほうが千倍その論文の真の価値を語ってくれます。ですから、イワユルCNSと言う三大雑誌に掲載されていても全然引用されない論文も滅茶苦茶あれば、実にマイナーな雑誌なのに、10年で数百回から千回以上も引用されるような怪物のような論文もあるのです。
ホンモノは誰?というのは業界の内側にいると自然と判ってくるのですが、そこには政治の渦も禍々しく存在していることは確かです。そんなこんなでブ~たれつつも、ひたすら論文とグラント書きに勤しまなければならない我々弱小研究者なのでした。w
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