2010年3月14日日曜日

久しぶりにNIH

久しぶりと言ってもそれほどではないのだが、昨日は十時過ぎにリッチモンドを出てNIHに行ってきた。
まずはSilverSpringに住んでいる昔VCUで働いていた旧知の女の子とBethesdaのlilitというところで会って近況等を聞く、メールでたまたま一週間ほど前に今度のDCのAACRミーティング来るとき昼か夕ご飯一緒にどうか、聞いてきてたので「ちょいNIHに行く用事があるので昼飯食いましょう」と言う事で、今回の食事となった。一時間ちょいくらい楽しく話をして雨の中「また今度時間見つけて会おうねー」ということで別れる。最近仕事をHIVのサンプル分析の方に変えたとかだが、ルチンワークで面白みにかけるので、もっとサイエンティフィックに面白いことをやりたいと言っていた。たぶん近々また仕事変えるんだろうな。
その後、NIHに行って色々と実験の話しをしたり、必要な抗体などを細々と分けてもらったりする。実は友達のひとりが出たミーティングの中で私の研究している分子に関連した面白い話があり、それを今度自分の細胞で下調べをすることになった。これはいい仕込み話だ。

これとは別に悲しいことがあった。
もう何年も知っているスペイン人の友人の奥さんが乳癌で治療中だという。物凄い綺麗な奥さんで、いつもお前のような獣には全く似合わない美人の奥さんだ、と言っていたのだが、去年の11月に一個8ミリのしこりが見つかり、それだけなのになんとリンパ転移が起きていて分類上III期となってしまったというのだ。すでに5クールのケモが終わり、今度から放射線治療を行うとのこと。余りにショックで彼の眼を見ていて私も涙が出そうになった。彼女のことは私も飲み会などでベセスダで会ったことがあり、非常に気さくなMarine Biologistだと知っているだけに辛い。「絶対に治る」と二人で励ましあって別れた。本当に心の底から治ると信じている。あんな駄目な奴を独りにするような奥さんではない。科学の力を信じる。彼女が治ったらまた皆で飲むのだ。バカなしょうもない話に花を咲かせるその日は近いと信じている。

ちょっとだけインド人と韓国人の研究者、そして後から駆けつけてきたチリと中国フランス人の合計十人ほどで夕食をとり九時半にベセスダ発。一度リッチモンドのラボに戻ってサンプル等を収納し帰宅。家についた時は時計がもう次の日に変わっていた。

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