2009年9月25日金曜日

実験する人、実験させられる人

今日は研究グループ内でのデータ検討会があり、他の班の女の子がここ数週間分の成果を発表してくれたのだが、、、。
彼女は充分に賢い子で実験の手も綺麗(実験が上手ということ)で、データもそれなりのレベルのものを出してきます。
そこで、幾つかのスライドについて試しに実験を行う仮説と理論的背景について尋ねてみました。

ところが、、、。

あれほど澱み無く嬉しそうに説明していたのに一転して沈黙してしまいました。
きょろきょろと自分のPIを見つめるばかり。
PIのほうは誘導尋問方式で助け舟を出してあげようとするのですが女のこの方がその助け舟を利用するレベルまで到達していない為に却って背景の情報収集が不足していることが露呈してしまうという悪循環に。

この手のことは良くあることで、特にマスターの学生にこれをやると結構ボロボロになることが多いのです。
あんまり知的レベルなんかとは関係ないみたいで、ある程度のレベルの生徒達がこういうコースに集まってきてるはずなのですが、やはり科学的な事実のプレゼンテーションというのは一朝一夕で完成するものではないのだなと毎回思い知らされる次第です。
結局この子は十字砲火状態になってしまいましたが、最後は何処をどうすべきかという建設的助言を沢山出してまとめました。

実験を主体的に組み立てることが出来るには長い訓練期間と適性が必要だと痛感します。
殆どのマスターの子達は(時にはドクターコースの人間も)実験をさせられているような状態の人間が居ます。

しかしそれも一つの現実なんですよね。
ちょいとこの女の子には嫌われたかな?
これで嫌われるのなら嫌われるのもPIの仕事なんで仕方ないですか。(笑)

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